2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日銀の代理店

収税担当課の人:「国家公務員の源泉税で、還付が生じまして」 俺:「はあ」 税:「先方の国の機関としては、国所定の納付書で払ってもらえるとありがたいそうなのですが」 俺:「それって」 税:「この納付書を取り扱える金融機関が当市にはないんじゃない…

長野逐条が捨てられない

D-lizの自宅本棚には、埃っぽい長野逐条が、捨てられずに置いてあります。長野逐条です。ここ大事なので2回言いました。 いまの自治体職員で、もはや「自治の神様」長野士郎を知る人も少なくなってきたでしょう。私が役所に入ったのは2001年(平成13年)です…

宇津木村を知っていますか

かつて日本にあった村である「宇津木村」をご存知でしょうか。 現行の地方自治制度下で唯一の「町村総会」の設置された事例として、自治法の教科書などによく載っています。伊豆諸島の八丈島に隣接する「八丈小島」にあった村です。八丈小島には鳥打村と宇津…

大雪が降ったせいで車は長い列さ

ほんかくてきよ、ほんかくてき(手紙魔風)。 黒潮流れる温暖な地域に住まうD-lizですが、さすがに今日は大雪に見舞われております。 明日の出勤が思いやられるところですが、実は私、過去に雪国に住んでいた時期が少々ありまして、雪道を歩くのはそんなに苦…

指定金融機関とは

指定金融機関の前の金庫制度について調べようと思ってネット彷徨ってみましたが、まあ出てこないこと。そもそも、昭和38年の自治法改正で指定金融機関制度になる前、自治法の関係規定がどんな規定だったのかを調べるのさえ容易ではありませんでした。 古い法…

行政不服審査の事実認定

行政不服審査法に基づく審査請求の審理員補助者なんてのも経験させていただきました。審理員、じゃなくて補助者って辺りもポイント。そして、審理員さんがクオリティ高すぎて補助者が役に立ってない辺りもお察し。 個別事案に係る情報はこんなとこには到底書…

ロールダウン効果

債券運用の外部研修があったので、後輩に行ってきてもらったときのこと。後輩の作った復命書を見ながら。 上司「この、ロールダウン効果っていうのが前からよく分からないんだよね。どうして債券が値上がりするの?」 俺「イールドカーブが順イールドの場合…

フグは食いたし(ところで法的根拠は

スーパーのフグの切り身に肝が入ってたというニュースが。 15日に肝臓を含んだヨリトフグの切り身を7パック準備し、5パックが売れた。同日午後、購入者の一人から「パックに肝臓が入っている」と豊川保健所に連絡があり判明。県は同法に基づきスーパーに…

調定は何のために

前の上司との会話ですが。 上司「他の課の奴からさー、『調定って、何のためにやるの?』って聞かれてさ」 俺「何て答えたんですか?」 上司「『自治法に書いてあるだろ、読んどけ』って答えてやったよ」 俺「…いや、圧倒的に正しいですが身も蓋もなさすぎっ…

78条徴収金が強制徴収債権化(遅すぎる反応

もう3年以上も前の法改正ですが、生活保護法78条の徴収金が強制徴収債権に改正されていることに、最近ようやく気づきました。 改正法(平成25年法律第104号)に経過措置の規定があり(附則11条)、平成26年7月1日以降に支弁した保護費の費用にかかる徴収金…

分権と自治

ここ二十年くらいの分権改革の中で気になっていたのは、「分権」の語ばかりが前に出て「自治」の語をあまり見られなかったことだ。いっとき、地方分権から地域主権へ、というような語句の使用がされかけた頃(主権は国民のものだろう、というツッコミはさて…

これが働き方改革なのか

◎一太郎からワードに統一=スマホ対応で残業削減ー農水省 農林水産省は、1月から文書作成に使うワープロソフトをマイクロソフトの「ワード」に統一し、順次切り替えを進めている。これまでジャストシステムの「一太郎」とワードを併用してきたが、ワードは…

歳入歳出外現金

自治法上、自治体の保管する現金は、自治体の所有に属する「歳計現金」と、自治体の所有でない「歳入歳出外現金」に分けて考えることができます。 と、いうだけの、本来簡単な話なのですが。 ここに、「債権の担保として徴するもののほか…法律又は政令の規定…

当たり前だけど分かりづらい会計事務のあれこれ

◎当日の支払は朝から資金が出て行ってしまう(前日のうちに指定金融機関に小切手を渡してあり、当日の朝9:00には小切手の決済がされて預金口座から資金が出て行く)のに対し、当日の収納額が通帳に入るのは当日の銀行業務終了後です。したがって、当日の収支…

ある会計職員の一日(支払いに着目した場合)

8:30 大型金庫を開け、預金通帳を取り出す。通帳残高と今日の支払金額の最終確認をする。支払準備金が足りなければ、直ちに資金確保(基金からの繰替運用など)の手続きをとる。通帳は指定金融機関に預ける(金融機関の営業時間中は預けっぱなし)。 8:50 翌…

会計管理者とは何者か

会計担当部門に異動してからずっと、いや、その前からも、結局、会計管理者って何者なのか、というのが分からないでいました。 形式的には一般職の職員ですし、「部」とか「課」のような長の補助機関(補助組織)だと捉えればよいのでしょう。しかし、旧収入…

ふるさと寄附のここが許せない

長めのお休みが明けて出勤すると、まずふるさと寄附金(間違ってもふるさと納税とは呼びたくない)の処理をするのが定例となっています。クレジットカード決済やインターネットバンキングのおかげで、祝日でも夜中でも寄附金を受け入れることができるのです…

予算と民主的統制

予算の提案権は長に、議決権は議会に、執行権は長にある。決算は会計管理者が調製し、長が監査委員の意見を付して議会に提出し、議会が審査して認定する。自治体の予算決算に関わる民主主義的コントロールは、このような仕組みで成り立っています。 明治~戦…

社会学者が教える地方自治制度が面白すぎる件

今回、地方自治制度の教科書を何冊か購入したのですが、その中で『地方自治講義』(今井照、ちくま新書)が抜群に面白かったです。 伝統的な公法学、実務における伝統的解釈(いわゆる行政実例に代表されるような)も十分念頭に置きつつ、本書は社会学的アプ…

政治学徒が学ぶ地方自治法

ちょいと新規採用職員に地方自治法を教える機会があって、そのためにまず、自分自身が地方自治法を学び直す必要性にかられております。 取り急ぎ本屋に行って、初学者向けから学部生レベルまで多種多様な地方自治法の教科書を眺めているうちに、ふと向かいの…

幕張浜にアカデミー(10年ぶり)

1か月くらい前のことになりますが、市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)に行って参りました。たぶん10年ぶりくらい。 何が残念って、校歌を歌わなかったこと。前回行ったときは、閉講式でみんなで校歌を歌うというミッションがあって、ひそかに歌詞カ…

休眠中何があったのかというと。

これだけ長いこと更新サボった理由は、別段大したことじゃなくて、単に日常生活の中でパソコンを起動しなくなったせいなのです。 日常のメールでのやり取りとか、ウェブでの調べ物とか、大体のことがスマホで済むようになると、パソコンを起動しなくなるんで…

あけましておめでとう(開き直り

引っ越してみましたよ! …いや、その。すみません、3年くらいほったらかしてました当ブログ「自治体法務のロバの耳」ですが、この度ウェブ空間上の住所をはてなダイアリーからはてなブログに移し替えて、しれっと更新再開しました。 うん、その、なんだ、ア…