会計制度

このお金誰のですか?

自治体の歳入は、納入通知書、納付書等の証拠書類とともに収納するのが基本であって、指定金融機関・収納代理金融機関は、納付書等がなければ公金を収納することができません。 ところが、納付書等の証拠書類を使わず、直接自治体の口座にお金を振り込んでく…

収入証紙の終わる日

お客様「公立高校の受験に使う、印紙?欲しいんですけど」 俺「○○県の収入証紙でよろしいですか」 お客様「そうそう、それ。公立高校の受験用でいいのよね?」 俺「県立高校の受験でしたらこの証紙で大丈夫です。■■市(おとなりの政令市)の市立高校の受験に…

金融機関検査

会計管理者は、指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関の検査をしなければいけません。(地方自治法施行令168条の4) 後輩「収納代理金融機関の検査って、何を見ればいいんですか?」 俺「基本は、金の出入りが合ってるかどうかだね。納付書の原…

日銀の代理店

収税担当課の人:「国家公務員の源泉税で、還付が生じまして」 俺:「はあ」 税:「先方の国の機関としては、国所定の納付書で払ってもらえるとありがたいそうなのですが」 俺:「それって」 税:「この納付書を取り扱える金融機関が当市にはないんじゃない…

指定金融機関とは

指定金融機関の前の金庫制度について調べようと思ってネット彷徨ってみましたが、まあ出てこないこと。そもそも、昭和38年の自治法改正で指定金融機関制度になる前、自治法の関係規定がどんな規定だったのかを調べるのさえ容易ではありませんでした。 古い法…

調定は何のために

前の上司との会話ですが。 上司「他の課の奴からさー、『調定って、何のためにやるの?』って聞かれてさ」 俺「何て答えたんですか?」 上司「『自治法に書いてあるだろ、読んどけ』って答えてやったよ」 俺「…いや、圧倒的に正しいですが身も蓋もなさすぎっ…

歳入歳出外現金

自治法上、自治体の保管する現金は、自治体の所有に属する「歳計現金」と、自治体の所有でない「歳入歳出外現金」に分けて考えることができます。 と、いうだけの、本来簡単な話なのですが。 ここに、「債権の担保として徴するもののほか…法律又は政令の規定…

当たり前だけど分かりづらい会計事務のあれこれ

◎当日の支払は朝から資金が出て行ってしまう(前日のうちに指定金融機関に小切手を渡してあり、当日の朝9:00には小切手の決済がされて預金口座から資金が出て行く)のに対し、当日の収納額が通帳に入るのは当日の銀行業務終了後です。したがって、当日の収支…

ある会計職員の一日(支払いに着目した場合)

8:30 大型金庫を開け、預金通帳を取り出す。通帳残高と今日の支払金額の最終確認をする。支払準備金が足りなければ、直ちに資金確保(基金からの繰替運用など)の手続きをとる。通帳は指定金融機関に預ける(金融機関の営業時間中は預けっぱなし)。 8:50 翌…

会計管理者とは何者か

会計担当部門に異動してからずっと、いや、その前からも、結局、会計管理者って何者なのか、というのが分からないでいました。 形式的には一般職の職員ですし、「部」とか「課」のような長の補助機関(補助組織)だと捉えればよいのでしょう。しかし、旧収入…

ふるさと寄附のここが許せない

長めのお休みが明けて出勤すると、まずふるさと寄附金(間違ってもふるさと納税とは呼びたくない)の処理をするのが定例となっています。クレジットカード決済やインターネットバンキングのおかげで、祝日でも夜中でも寄附金を受け入れることができるのです…

予算と民主的統制

予算の提案権は長に、議決権は議会に、執行権は長にある。決算は会計管理者が調製し、長が監査委員の意見を付して議会に提出し、議会が審査して認定する。自治体の予算決算に関わる民主主義的コントロールは、このような仕組みで成り立っています。 明治~戦…

発生主義、複式簿記

隔月刊、というあたりでオナシャス(汗 で、5月末くらいに総務省から公会計改革についての通知文書が来たりしてるのですが、皆様ごらんになりましたでしょうか(リンク)。 事ここに至るまでには超いろいろあった(と、いうことを最近勉強して知った)のです…