許可制と届出制

 許可制と届出制の話は、『法制執務詳解』の前半でも出てくるとおり、法規担当者がかなり早い段階で通る道、法制執務の基礎の基礎である。
 許可制と届出制の違いについて、法規担当者であったときは、規制の程度の強い・弱いの違いが最大の関心事であったが、いざ実務担当者となってみると、「許可制の方が届出制より規制が強い」というような、単純な問題では無いような気がしてきた。今更だが。
 結局、規制すべき対象の性質によって、どちらの制度とするかを使い分ける、ということになる。今私が感じているものをざっくり言えば、一から十までお役所の監視のもとで行わせるものは「許可制」、現実問題として全部役所では見きれないからともかく端緒だけでも把握しておこうというものは「届出制」ということになろうか。