民主主義のレベル

 昨日のエントリで挙げた北川正恭・早稲田大大学院教授(前三重県知事)の発言について、オリジナルソースを発見しました。時事通信の情報配信サービス「iJAMP」で2009年8月17日に配信された、マニフェスト選挙についての同教授へのインタビュー記事です。
 マニフェストに分権の具体策が盛り込まれたことにより、分権は進むか、との問いに対する回答なのですが、ちょっと感動したので以下に引用。

Q、課題は少なくないが、これまでより分権の具体策が盛り込まれた。分権は進むか。
A、確実に進む。マニフェストは、政党・候補者の責任。選挙の時だけの空約束かどうかは事後検証され、(実績を)厳しく追及される。一方で、(選択した)有権者の責任も確認し、双方向の責任を問う。
 今までは有権者白紙委任でお任せの政治をやってきたからこそ、(国・地方合わせて)800兆円もの借金ができた。有権者も責任を共有していなければ民主主義とは言わない。それは衆愚政治だ。だから、有権者が(政権党が公約の履行を)やったか、やらなかったか検証しなかったら、その責任は全部国民が背負う。(付けが)孫・子の代に及ぶということをいかに認識するかが、衆愚政治と民主政治の境目だと思うから、マニフェストについては有権者の責任も問われる。民主主義のレベルは、国民のレベル以上のものでは絶対ない。これが明確に理解されないと、どんなことをやったって民主政治は機能しない。

 強調部分は引用者によります。